1月30日、横浜市立高田小学校から壁画(ビニールシート上に描かれた絵)が任地ダーラに到着。
2月11日に絵の下書きを始めて、23日からようやく色塗りを開始し、25日に無事絵が完成した。
横浜市立高田小学校から届いた壁画(ビニールシート上の絵) |
色塗り開始!この時8人集まりわずか3時間の作業で背景以外終了! |
背景を塗っている時の様子 |
無事、壁画完成!!!! |
3月2日、アートマイルプロジェクト壁画展示会をダーラの市役所で行った。展示会開催する事になった経緯は3月初旬にはこの壁画を日本に送らなければならないから。せっかく時間をかけて完成した壁画をすぐ日本に送ってしまうのはもったいない!という事でなるべく多くの人に見てもらうために市役所で展示会をする事にした。
展示会の様子(小学生が大半) |
アートマイルプロジェクトを通して絵に自信がもてたと話す生徒。 |
壁画制作を進めるにあたって絵の指導をしてくれたダーラのアーティスト。 |
アートマイルプロジェクトについて熱く語る視学官(配属先上司)の様子
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展示会最後にアートマイルプロジェクトに参加してくれた生徒達に参加賞状を渡した時の様子。 |
視学官がダーラのアーティストに感謝状(筆者作成)を渡す様子。 |
写真だけ見ると、展示会は上手くいったように見える。でも、実際様々な問題が起こった。
その1:椅子とマイクの準備をするはずが、準備するはずの時間に警備員がいない・・・。結局、マイクと椅子がある部屋の鍵を開ける鍵をもっている警備員が家に戻ってしまい、開けてもらえず椅子、数個とマイクなしで展示会開始する事になった。
その2:16時開始なのに、時間通りにスピーカーたちが来なかった(これはよくある事なのだけれども) 視学官は私が電話をしたら昼食を中断してなるべく早く来てくれたけど、一向にアーティストの人が来なかった。電話で「今どこ?」と聞いても、「今向かっているから」。結局40分以上遅れて登場。謝る事もなく笑いながら・・・(彼が遅れるのは毎回の事なのだけれども)。
その3:「展示会行くからね!」と言った人たちが来なかった。来たとしても終わった後に来場。
1番仲良しの友達には「16時開始だから16時に来てね!」って電話して「分かったよ!」って言ったにもかかわらず来たのは17時40分。「何で16時に来てね!って言って、分かったって言ったのに来なかったの?もう展示会のセレモニー終わっちゃったよ!」って言ったら「17時だと思ってた・・・」と言い訳をし始めたので、怒り爆発。ダーラで最も仲良い友達で誰よりも信頼しているけど、結局私は彼女にとってその程度(所詮外国人)なのか・・・・と思ってしまった瞬間。「あなたに怒っている!(ウォロフ語を直訳するとこうなる・・・・)」と言ってもへらへらしているし、暫く距離を取って頭冷やしてから今後の付き合いを考えようと思う。
その4:なんとセネガル大統領であるMacky SALLがリンゲール訪問(との噂)。政治関連の会合があるとかで市役所や学校関係者はリンゲールに行ってしまった・・・。
これは正直自分でコントロールできないし、どうしようもない問題。でも、前日にリンゲールに行かないと言っていた人ですら行ってしまっていなかったり、たとえ行っていない人でも来てくれなかったり・・・・。本当に残念だなと思う事が続いた。
その5:プロジェクタがもしかしたら初期不良。今日、リンゲールの視聴覚隊員が作った東北震災のビデオを展示会で見せようと思って、以前ネット上で購入し、はるばる日本から持ってきてもらったどこでも持ち運び可能であるプロジェクタを初めて使おうと思ったのになんと充電できなくなってしまい、結局使えずに終わった。その後も充電できず(原因不明)・・・・。
嫌な事って続いてしまうものなのかなと思うけど、全て原因や理由があると思うし、ひとまず冷静に受け止めて今後に繋げたいと思う。
展示会に関して、アメリカの平和部隊(ピースコー)の子は「与えられた環境の中でベストを尽くしたと思うよ。あなたは自分に誇りをもつべき」とのメッセージをもらい、この言葉に救われた。
殆どの来客が小学生だったり、アーティストが来るのが遅くて少し苛々していた配属先である私の上司、視学官は忙しいにも関わらず来てくれ、後の電話で「君がよく働いているのを知っているから僕は行ったんだよ」。と言ってくれたこの言葉にも救われた。
そもそも、昔から自身で企画したり、人を動かす事を経験してこなかった私がそんな完璧に上手く運営できるはずがない。もちろん、もうちょっと準備したら上手くできた事(展示会セレモニーのスピーチ)、セッティングの準備等もうちょっと予測できたのではと思う事もあるし、自身の反省点もある。でも、信頼している人の言葉を信用できなくなる事程悲しい事はない。
生徒達は展示会開催、賞状を授与された事を物凄く喜んでくれてよかったと思う反面、残念な事が続いて複雑な心境である。